むずかしいことは書きませんがいわゆる屋久杉とは少し違います。
屋久島は昔ものすごい量の杉の木を伐りました。
はげ山になった場所もたくさんありました。
それから植林をして今また山が再生しています。
屋久島には伐っていい木と伐っちゃいけない木があります。
その伐っていい杉の木を屋久島地杉と言います。
今回の最重要目的の屋久島地杉の加工センターの視察です。
屋久島の杉は内地の杉の木より6倍も脂分が含まれていて
腐りにくいのが大きな特徴
でも、今のところ大きな材料や構造材には使うことが難しいらしく
うまい使い方ができないかという悩みもあります。
今回の目的は
「この材料を買ってくれ!」ってことではありません。
屋久島の森は木を伐って植えて、整備してという循環をさせることによって
未来に残していく財産になるわけですが
いろんな事情で伐らない・使わない・何もしないということになると
森が死んでしまいます。
屋久島が死んでしまいます。
なぜそうなるかというと
・島だから搬出しにくい
・きこりさんが育たない(人手不足)
・屋久島の材料じゃなくて安い外材があるからあえて使う必要がない
こんなところです。
あれ?これって・・・
実はこの現象は日本本土と全く同じ状況なんです。
日本本土を小さくしたのが屋久島
だからこの問題は屋久島だけではなく日本本土の問題でもあるんです。
今回同行した会社さんは
この状況を守るという使命を持った神奈川県の建材の会社さんです。
そして我々建築会社に「賛同してほしい」という目的の招集なんです。
なんかすごいです。
各営業マンが選んだ会社しかお誘いされない旅
だから俺のような変わった人間が選ばれるってわけです。
この家のデッキと外回りの柵はすべて屋久島地杉で作ってあります。
つまり、この屋久島地杉は誰でも買えるものではありません。
なんか、「だれでも買えるようなものでとにかく安く家を作る」
ということに全く興味がない森建築
まさにこの会社のターゲットなんです。
この先、屋久島を守っていくために、日本の木材産業を守っていくために
こういった思いのある商品を使った家づくりをして生きたい
熱い思いを持った会社と一緒にいい家を作っていきたいと
改めて思わされた旅
森建築はこの屋久島のプロジェクトに賛同いたします。